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論文

${it In situ}$ WB-STEM observation of dislocation loop behavior in reactor pressure vessel steel during post-irradiation annealing

Du, Y.*; 吉田 健太*; 嶋田 雄介*; 外山 健*; 井上 耕治*; 荒河 一渡*; 鈴土 知明; Milan, K. J.*; Gerard, R.*; 大貫 惣明*; et al.

Materialia, 12, p.100778_1 - 100778_10, 2020/08

長期に原子炉圧力容器の健全性を確保するためには、照射が材料に及ぼす影響を理解する必要がある。本研究では我々が新規開発したWB-STEMを用いて、中性子照射された原子炉圧力容器試験片を焼鈍中、照射誘起転位ループの観察を行った。焼鈍温度を上げると$$<100>$$ループの割合が増加していることが確認された。また、2つの$$frac{1}{2}$$$$<111>$$ループが衝突して$$<100>$$ループになる現象の観察に初めて成功した。転位に転位ループがデコレートする現象も観察され、分子動力学シミュレーションによってそのメカニズムが説明することができた。

論文

低銅原子炉圧力容器鋼の照射脆化特性

鈴木 雅秀; 西山 裕孝

金属, 71(8), p.42 - 45, 2001/08

Cu含有量が少ない原子炉圧力容器鋼材(以後、低銅圧力容器鋼材と呼ぶ)の照射特性について、実験的に検討した結果を紹介し、脆化にかかわる課題について解説した。照射データは全てJMTRを用いて取得したものである。全般的な照射特性としては、シャルピー衝撃特性の変化量($$Delta$$T41J)は小さく、良好な性質を有することがわかるが、鋼材間のばらつきが大きく、鋼材によっては、2$$times$$1019 n/cm$$^{2}$$ (E$$>$$1MeV)の照射で$$Delta$$T41Jが60$$^{circ}C$$を超える。高純度の低銅鋼材に対しては、脆化予測式から判断すればもっと脆化の低減が期待されてもよいものである。低銅鋼材における照射特性の相違、ばらつきは鋼材組織の何を反映しているのかについて、未照射材を用いた検討を行った。この結果、中性子による変化の少ない低銅鋼材ほど微細で高密度の炭化物を有する組織となっていることがわかった。この他、化学成分として窒素の効果等について言及した。

報告書

損傷組織の定量化技術の研究, 溶接部の高温損傷の定量化技術; 先行基礎工学分野に関する平成11年度報告書

門馬 義雄*; 山崎 政義*; 永江 勇二; 加藤 章一; 長谷部 慎一; 青砥 紀身

JNC TN9400 2000-044, 22 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-044.pdf:1.37MB

高速炉プラントの新構造材料および寿命診断技術の開発では、従来強度評価の補強資料として定性的理解のみに用いられてきた材料組織の微視的観察結果とその分析データを定量的に把握し、組織変化が材料特性におよぼす効果あるいは相関性を評価する手法の確立が必要である。特に炉心構造健全性を保証するために、溶接継手部における高温長時間強度特性と組織変化の関係を明らかにする技術開発のニーズが高い。このため、高速炉容器の溶接金属について、クリープによる組織の経時変化を定量化する技術に取り組んだ。本研究では、まず高速炉容器用に開発された316FR鋼を母材として、16Cr-8Ni-2Moおよび共金系(18Cr-12Ni-Mo)の溶接金属のクリープ試験を823および873Kで行い、37,000hまでのクリープ破断データを取得することにより、そのクリープ特性を明らかにした。さらにクリープ破断した試験片平行部の組織観察を行い、析出物の面積を定量化し、その経時変化とクリープ損傷の対応についての検討を行った。溶接金属のクリープ強度は高応力短時間側で16Cr-8Ni-2Mo系が共金系よりも小さいが、低応力長時間側では16Cr-8Ni-2Mo系と共金系のクリープ強度が同等になる傾向がみられた。また、クリープ破断延性は16Cr-8Ni-2Moの方が共金系よりも優れていることがわかった。さらに、溶接金属の823Kでの低応力長時間および873Kでは$$delta$$フェライト中に析出した$$sigma$$相界面に発生する割れがクリープ破壊の起点となることを明らかにした。16Cr-8Ni-2Mo系溶接金属の析出量はいずれの温度時間においても共金系溶接金属よりも少ない。析出物の変化はマグネゲージで測定した残留$$delta$$フェライト量の変化と良く対応しており、$$delta$$フェライト量が時間の経過と共に減少するのに伴い、析出量は増加することを明らかにした。16Cr-8Ni-2Mo系溶接金属のクリープ破断材平行部の析出量とクリープ破断時間(対数)との関係をLarson-Millerパラメータ(LMP)で整理すると、1次式で表すことができ、この式から16Cr-8Ni-2Mo系溶接金属の析出量の予測が可能になった。

論文

Microstructure and hardening in thermally aged and neutron-irradiated Fe-Cu model alloy

河西 寛*; 鈴木 雅秀

Effects of Radiation on Materials (ASTM STP 1366), p.492 - 515, 2000/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:65.22(Materials Science, Multidisciplinary)

鉄-0.6wt%銅合金の組織の関して、JMTRで290$$^{circ}C$$で0.0055dpaまで照射した後、電子顕微鏡を用いて銅の析出挙動を観察し、熱時効材及び純鉄との比較を行った。熱時効材では2種類の銅析出物が観察された。第1のタイプは非常に薄く双晶のないもので、熱時効とともに厚みが増加し、大きさと密度が減少した。第2のタイプは双晶を含む微細な析出で、熱時効による硬化の過程でほとんど変化しない。このため、熱時効による硬化は第1のタイプのものによると考えられた。一方、照射では大きく硬化するが、第1のタイプが消失するのに対し、第2のタイプは消失しなかった。照射材では鉄の(110)回折パターンのうえに、2つの(111)パターンが観察されたが、その一つはCu$$_{3}$$Feによるもの、もう一つはFe$$_{3}$$O$$_{4}$$によるものと考えられた。照射による大きな硬化は前者の生成によるものと結論された。

報告書

A Study on Pore Structure of Compacted Bentonite (Kunigel-V1)

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-064, 22 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-064.pdf:1.45MB

本研究では、拡散に及ぼす圧縮ベントナイトの間隙構造因子の影響を評価するため、非収着性のトリチウム水(HTO)を用いて以下に示す4種類の拡散実験を行った。(1)圧縮ベントナイトの圧縮方向をパラメータとした透過拡散実験[圧縮方向の影響](2)圧縮ベントナイト中の珪砂混合率をパラメータとした非定常拡散実験[珪砂混合率の影響](3)圧縮ベントナイトの初期粒径をパラメータとした非定常拡散実験[初期粒径の影響](4)圧縮ベントナイト中に単一亀裂がある場合の含水修復期間をパラメータとした非定常拡散実験[亀裂の影響](1)については、クニゲルV1とクニピアF(クニゲルV1を精製してNa型スメクタイトを95wt%以上にしたもの)を対象に、乾燥密度1.0と1.5Mg・m-3に対して実効拡散係数(De)を圧縮方向を変えて測定した。(2)については、クニゲルV1を対象に、見掛けの拡散係数(Da)を乾燥密度0.8,1.4,1.8Mg・m-3、珪砂混合率30と50wt%に対して測定した。(3)については、粒径が0.1$$sim$$5mmと粉末状であるクニゲルV1より大きい、粒状ベントナイト(OT-9607)を対象に、Daを乾燥密度0.8,1.4,1.8Ma・m-3に対して測定した。(4)については、乾燥密度1.8Mg・m-3の含水飽和ベントナイトに人工的に貫通した亀裂を入れ、7または28日間再含水させ、Daを測定した。(1)については、クニゲルV1には全密度ともDeに圧縮方向依存性は見られなかったが、クニピアFでは、圧縮方向に対して直角方向からの方が軸方向からより大きなDeとなった。(2)のベントナイト中の拡散係数に及ぼす珪砂混合率の影響については、全乾燥密度ともDaに影響は見られなかった。(3)の拡散係数に及ぼす初期ベントナイト粒径の影響については、粒状ベントナイト(OT-9607)に対するDaが粉末状であるクニゲルV1の場合と全密度ともほぼ同じであり、ベントナイトの初期粒径の影響は見られなかった。(4)のベントナイト中の単一亀裂の修復特性については、Daに及ぼす亀裂の修復期間依存性や亀裂の影響は見られなかった。これらのことから、圧縮ベントナイト(クニゲルV1)の間隙構造は、ベントナイトの圧縮方向の影響、珪砂混合率の影響、及び初期粒径の影響を受けにくく、貫通した亀裂が発生した場合においても短時間で亀裂

報告書

緩衝材中の空隙構造に関する研究; 成果概要

田中 皓*

JNC TJ1400 99-042, 17 Pages, 1999/02

JNC-TJ1400-99-042.pdf:0.4MB

緩街材中の空隙構造に関しては,「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の2つのモデルが提案されている。緩衝材中の枝種の移行挙動を電気二重層理論に基づき検討するに当たっては,これらのモデルのいずれが適切なものであるのかを決定することが重要である。本研究では,クニピアFを対象として,表面電位の推定、庄密体の電顕観察を行い,その結果を基に計算された「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」それぞれの実効拡散係数を実測値と比較して,これらのモデルの妥当性を検討した。また,クニゲルV一1を用いてCs及びNpの実効拡散係致を測定した。結果は次の通りである。(1)表面電位の推定 電位の測定を行い,表面電位の推定を行った。得られた値は,‐56.5mVである。(2)圧密体の電顕観察SEM観察及びSrCl/SUB2溶液を含浸させた圧密体中のSr分布のEPMA観察を行った。いずれの観察においても,「有効空隙モデル」を支持する結果は得られなかった。(3)「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の検討「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」いずれからの実効拡散係数推定値も定量的には実測値との一致は得られなかった。しかしながら,充填密度依存性や拡散種の電荷依存性は定性的には「均一空隙モデル」での予測と一致した。それゆえ,空隙モデルとしては「均一空隙モデル」が適切ど考えられる。(4)Cs及びNpの実効拡散係数測定以下の植が得られた。Cs:3.9$$times$$10/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.4g/cm/SUP3) 2.5$$times$$10/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3) 3.2$$times$$10/SUP-11 m/SUP3/s(充填密度2.0g/cm/SUP3) Np:1.2$$times$$10/SUP-10 m/SUP2/s(充墳密度0.8g/cm/SUP3) 2.5$$times$$10/SUP-11 m/SUP2/s(充墳密度1.4g/cm/SUP3) 2.5$$times$$10/SUP-12 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3)

報告書

緩衝材中の空隙構造に関する研究

田中 皓*

JNC TJ1400 99-041, 93 Pages, 1999/02

JNC-TJ1400-99-041.pdf:3.77MB

緩衝材中の空隙構造に関しては,「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の2つのモデルが提案されている。緩衝材中の核種の移行挙動を電気二重層理論に甚づき検討するに当たっては,これらのモデルのいずれが適切なものであるのかを決定することが重要である。本研究では,クニピアFを対象として,表面電位の推定,圧密体の電顕観察を行い,その結果を基に計算された「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」それぞれの実効拡散係数を実測値と比較して,これらのモデルの妥当性を検討した。また,クニゲルV一1を用いてCs及びNpの実効拡散係致を測定した。結果は次の通りである。(1)表面電位の推定 電位の測定を行い,表面電位の推定を行った。得られた値は,‐56.5mVである。(2)圧密体の電顕観察SEM観察及びSrCl/SUB2溶液を含浸させた圧密体中のSr分布のEPMA観察を行った。いずれの観察においても,「有効空隙モデル」を支持する結果は得られなかった。(3)「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」の検討「均一空隙モデル」及び「有効空隙モデル」いずれからの実効拡散係数推定値も定量的には実測値との一致は得られなかった。しかしながら,充填密度依存性や拡散種の電荷依存性は定性的には「均一空隙モデル」での予測と一致した。それゆえ,空隙モデルとしては「均一空隙モデル」が適切と考えられる。(4)Cs及びNpの実効拡散係数測定以下の植が得られた。Cs:3.9$$times$$10/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.4g/cm/SUP3) 2.5$$times$$10/SUP-10 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3) 3.2$$times$$10/SUP-11 m/SUP3/s(充填密度2.0g/cm/SUP3) Np:1.2$$times$$10/SUP-10 m/SUP2/s(充墳密度0.8g/cm/SUP3) 2.5$$times$$10/SUP-11 m/SUP2/s(充墳密度1.4g/cm/SUP3) 2.5$$times$$10/SUP-12 m/SUP2/s(充填密度1.8g/cm/SUP3)

報告書

Nb基およびMo基超耐熱合金の特性評価

森永 正彦*; 山内 貴司*; 小田 雅章*

PNC TJ9603 98-002, 48 Pages, 1998/03

PNC-TJ9603-98-002.pdf:2.14MB

現在までに高温液体金属技術のフロンティア領域の開拓のために液体アルカリ金属腐食環境下での使用に耐える超高温材料としてNb基およびMo基合金の設計と開発を行なってきた。本研究ではNb基選定合金の強度特性を実験的に評価するとともに、Nb基合金の1073K脆化機構の解明を試みた。また、本委託研究では、これまでの研究の総括として、Nb基およびMo基選定合金の各種特性評価を総合的に行うことを目的とした。

報告書

セメント起源微粒子の挙動に関する研究

田中 知*; 長崎 晋也*

PNC TJ1602 98-003, 38 Pages, 1998/03

PNC-TJ1602-98-003.pdf:1.02MB

放射性廃棄物の地層処分には、セメント系材料の使用が考えられており、セメント系材料の溶解挙動、核種吸着に関して様々な研究がなされている。セメントを構成するシリカはアルカリ溶液中でコロイド粒子を放出する可能性を指摘されており、その場合セメントの溶解挙動や核種移行に影響を与えることが考えられる。しかしGreenbergらはpHを変化させたシリカ溶液の光散乱実験を行い、pH$$>$$10.5の溶液ではシリカコロイドの形成はないと結論づけている。そこで本研究ではOPCセメント溶液、シリカ溶液を限外ろ過したフィルターをSEM観察することで、セメント溶解液中にコロイド状の生成物が存在しないことの確認を行った。

報告書

金属塩造粒過程の解析に関する研究(III)

not registered

PNC TJ1636 97-002, 73 Pages, 1997/03

PNC-TJ1636-97-002.pdf:3.62MB

本研究は、試料液滴の粒径分布の狭い狭分散噴霧を用いて、噴霧熱分解法により硝酸セリウム溶液から二酸化セリウム粒子を生成した。そして、その熱分解過程、または、生成粒子に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とし、生成条件が生成粒子の粉体特性に及ぼす影響に関して検討した。特に、試料の初期液滴径、初期濃度、気流温度に着目し、それらが生成粒子の粒度分布、および、その形状に及ぼす影響を明らかにした。生成粒子の粒径を、画像処理法により測定した結果、硝酸セリウム溶液の熱分解過程において、試料液滴は一段または二段階の発泡による飛散、または分裂により、生成粒子の粒度分布は初期液滴の分布に対して広く、その粒度分布には、二つのピークが存在し、そのピーク値は生成条件によらず、頻度のみが変化する。そして、その平均粒径は、初期液滴径および初期濃度の増加にともない大きくなり、気流温度の上昇にともない小さくなる、また、電子顕微鏡により生成粒子を観察した結果、生成粒子の形状は、表面に空孔を有し、表面の粗いものであるが、中空状でその外殻は多孔状である。

報告書

長期岩盤挙動評価のための微視的観点による基礎的研究

not registered

PNC TJ1603 97-001, 77 Pages, 1997/03

PNC-TJ1603-97-001.pdf:3.85MB

岩盤の1万年以上にも渡る長期の挙動を予測するためには、岩石・岩盤のミクロ構造まで考慮に入れた精度の高い解析が要求される。本研究では、まず、日本全国に分布し、岩盤構造物に広く利用されている花崗岩を用いて既存マイクロクラックの分布状況を観察した。岩盤の長期時間依存性挙動として、一定の荷重条件の下でひずみが増加していくクリープ現象と、一定の変位拘束条件の下で応力が緩和していく応力緩和現象が挙げられるが、ここでは、水浸条件下において応力緩和挙動に注目した室内実験を行った。実験供試体は上述の花崗岩である。この実験では供試体端面の変位を拘束した場合の時間経過に伴う応力変化を計測し、マイクロクラックの変化を観察した。つぎに、岩石の構成粒子レベルの応力緩和挙動を把握するために、花崗岩供試体を多結晶体で粘弾性的物性を有する複合材料と仮定し、均質化法(Homogenization Method)を用いて数値解析を実施した。均質化法とは、微視的には非均質な構造が周期的かつ規則的に配列された物体に対し、その構造を反映した巨視的な材料定数を求め、それを用いた全体解析により得られる巨視的な挙動から微視レベルの「応力分布」を求めることができる数学的な解析手法である。ここでは、上述のマイクロクラック分布の観測データを基に、微視的レベルにおけるユニットセルや界面の形状を定め、界面の粘弾性係数の違いによって、巨視的な変形特性や応力状態、あるいは微視的な応力分布がどのように変化するかについて考察した。さらに、岩質材料がその変形・破壊過程において著しい非線型性と時間依存性を示す場合を考慮すべく、均質化法による弾粘塑性解析の手法を開発した。この手法の妥当性をチェックするために、粘土を想定した弾粘塑性材料および地盤構造物の応力緩和について数値解析を実施した。

報告書

金属塩造粒過程の解析に関する研究(II)

徳岡 直静*; 小林 守*; 神山 隆*

PNC TJ1636 96-001, 64 Pages, 1996/03

PNC-TJ1636-96-001.pdf:14.63MB

本研究は、試料液滴の粒径分布の狭い狭分散噴霧を用いて、噴霧熱分解法により硝酸セリウム溶液から二酸化セリウム粒子を生成した。そして、その熱分解過程、または、生成粒子に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とし、生成条件が生成粒子の粉体特性に及ぼす影響に関して検討した。特に、試料の初期液滴径、初期濃度、気流温度に着目し、それらが生成粒子の粒度分布、および、その形状に及ぼす影響を明らかにした。生成粒子の粒径を、画像処理法により測定した結果、硝酸セリウム溶液の熱分解過程において、試料液滴一段または二段階の発泡による飛散、または分裂により、生成粒子の粒度分布は初期液滴の分布に対して広く、その粒度分布には、二つのピークが存在し、そのピーク値は生成条件によらず、頻度のみが変化する。そして、その平均粒径は、初期液滴径および初期濃度の増加にともない大きくなり、気流温度の上昇にともない小さくなる。また、電子顕微鏡により生成粒子を観察した結果、生成粒子の形状は、表面に空孔を有し、表面の粗いものであるが、中空状でその外殻は多孔状である。

報告書

ニアフィールド岩盤中の物質移行経路のモデリングに関する基礎研究(3)(成果報告書)

齋藤 茂幸*; 諸岡 幸一*; 池田 則生*; 杉山 知稔*; 大竹 正己*; 川上 和夫*

PNC TJ1211 96-001, 456 Pages, 1996/03

PNC-TJ1211-96-001.pdf:19.7MB

本研究は、ニアフィールド岩盤中の物質移行経路のモデル化の基礎となるデータを、実際の岩盤性状を把握することにより収集し、ニアフィールド性能の定量化に資することを目的として実施するものである。今年度は、昨年度に引き続き露頭観察を主体とした移行経路調査を実施した他、一部の調査箇所については岩石試料を用いたミクロな空隙構造調査や割れ目とマトリクス部の透水性の定性的調査を行った。移行経路調査では、石灰岩、片岩、新第三紀堆積岩および中新世凝灰岩を対象にして延長10m$$times$$幅1mを基本とした露頭スケールでの割れ目を主体とした肉眼観察(通常スケッチ)、特定の移行経路(亀裂等)に対して行う肉眼による観察(詳細スケッチ)、数100m$$sim$$数kmスケールでの破砕帯の分布調査の全部あるいは一部を行った。岩石試料を用いたミクロな空隙構造調査では、ハンレイ岩および花崗閃緑岩を対象にして、割れ目面から連続する空隙に対して顕微鏡観察および画像解析を行い、それらの構造、分布特性および空隙率の変化等を調査した。割れ目とマトリクス部の透水性の定性的調査では、火山礫凝灰岩を対象にして、原位置で樹脂を浸漬させた後、室内において浸透深さや浸透経路を観察した他、マトリクス部の透水係数測定を行うことにより、割れ目とマトリクス部の透水性の違いを定性的に調査した。移行経路調査の結果はスケッチ図で表すとともに、岩石の種類を考慮して割れ目の種類、連結性、配列の規則性、特徴的な構造や規模等の観点で物質移行経路のパターン化に向けた整理を行った。

論文

In-situ observation of the motion and growth of He bubbles in matrix and along grain boundaries in Al

小野 興太郎*; 古野 茂実; 北條 喜一; 北野 保行*

Microstructures and Functions of Materials (ICMFM 96), 0, p.273 - 276, 1996/00

アルミニウム中の結晶粒界でのヘリウムバブルの移動挙動を電子顕微鏡その場観察で調べた。バブルは粒界転位に沿って一次元的移動をすること、また大傾角粒界上でのバブル移動の拡散係数は粒内のそれの10倍以上であることを明らかにした。

報告書

人工バリアから岩盤への核種移行及び地下水水質の形成に関する現象解析のためのモデル開発(2)(成果報告書)

not registered

PNC TJ1211 94-002, 111 Pages, 1994/03

PNC-TJ1211-94-002.pdf:5.66MB

IMAGE-MASTRA、及びIMAGE-GEOCHEMを各試験を通じて実施される人工バリアから岩盤への核種移行、及び地下水の水質形成に関する現象解析のために必要とされる以下の調査及び試験を行った。1.均質母岩系に接する緩衝材外側境界条件のモデリングに関する調査・検討(1)緩衝材外側境界条件に関するモデル調査スウェーデン、スイスで行われた安全評価における緩衝材外側境界の扱いについて調査を行った。(2)緩衝材外側でのミキシングセルモデルの妥当性の検討人工バリアと外側岩盤の核種移行を同時に解くモデルと緩衝材外側にミキシングセルを置くモデルとの比較計算を行い、ミキシングセルモデルの妥当性を検討した。(3)IMAGE-MASTRA試験の改良項目の検討濃度測定の再現性検討を通じて、今後の試験における改良点を明らかにした。2.鉱物の反応速度データの取得とベータベース整備(1)長石の溶解に関する文献調査長石の溶解の過程には、イオン交換反応過程、指数関数的溶出過程、放物線的溶出過程、線型的溶出過程の4段階にあることが示されている。線型的溶出過程での溶解速度は、Albite10-17$$sim$$10-14mol/cm2/s、Anorthite10-16$$sim$$10-12mol/cm2/s、Orthoclase10-17$$sim$$10-15mol/cm2/sであった。また、試料の比表面積が大きくなるに従い、溶解速度が低く測定されることがわかった。(2)長石の溶解試験Albite、Anorthite、Microclineの蒸留水中での溶解速度を測定した。その結果、溶解速度はそれぞれ、2.0$$times$$10-16mol/cm2/s、6.8$$times$$10-17mol/cm2/s、3.4$$times$$10-17mol/cm2と測定された。これらの結果は、文献値とほぼ一致することを確認した。また、鉱物表面をSEM及びEPMAを用いて観察した結果、91日間の試験期間では変質及び析出層は確認されなかった。

報告書

金属組織観察用試料調整方法マニュアル

上野 文義; 小林 十思美; 伊藤 卓志; 長谷部 慎一; 菅谷 全*; 大久保 和行*; 鴨川 浩一*

PNC TN9520 92-002, 54 Pages, 1992/03

PNC-TN9520-92-002.pdf:5.13MB

本報告書は、金属組織学的解析技術の維持・向上を目的として、材料開発室材料物性解析グループにおいて、これまで蓄積してきた金属組織観察用の試料調整技術をマニュアルとしてまとめたものである。このマニュアルでは、対象材料として、代表的鋼種であるSUS304鋼、SUS316鋼及びMOD、9CR-MO鋼を選んだ。調製方法としては、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)での観察に用いるための樹脂埋め・研磨・エッチング方法、および透過型電子顕微鏡(TEM)での観察に用いるためのレプリカ及び薄膜試料の調製方法、について記載した。また、当グループにて実際行った試料調製の条件の例や、それによって得られた組織写真の例を記載した。これらの方法は、金属組織学的解析の分野では一般的に用いられているものがほとんどであるが、当グループにおいて新たに考案した調製方法も含まれている。このマニュアルが、今後の新しい材料や新しい材料評価技術の開発の対応するための基礎となることを望む。

報告書

実規模ガラス固化体の浸出試験(2)

園部 一志; 石黒 勝彦

PNC TN8410 92-114, 85 Pages, 1992/03

PNC-TN8410-92-114.pdf:4.03MB

クラックの存在量が既知の大型模擬ガラス固化体を用いて静的及び動的(回分式流水)条件下で浸出試験を実施した。試験試料には、キャニスタに充填された実規模模擬ガラス固化体(410mmxH1300mm)を厚さ約230mm程度に輪切り状に切断し、内在するクラック量を測定したものを用いた。浸出条件は、98度C、蒸留水系とし、静的条件では、共存物が無い場合と圧縮ベントナイトを共存させた系での実験を行った。また、動的条件では、共存物が無い状態で、毎日21.6lの浸出液(蒸留水)の交換を行う回分式流水条件下で行った。試験期間は、いずれも90日間とし、浸出後に浸出液、ガラス表面変質層の組成分析等を実施した。その結果、ベントナイトを共存させない系でのガラスサンプルからの主要成分の静的/動的条件における浸出挙動は、従来の小型試料の試験結果や浸出モデルでその傾向を説明できるものであった。ベントナイト共存系の浸出試験で、ベントナイト成分と重複しない溶出成分は、ホウ素のみが検出されたが、その濃度の時間的変化は、圧縮ベントナイト中のホウ素の拡散を考慮してほぼ説明できるものであった。また、内在するクラック表面の走査型電子顕微鏡観察及びニ次イオン質量分析装置による分析の結果、クラック表面の平均浸出速度は、いずれの浸出条件においても外表面部の浸出速度の約0.6%であった。また、既に前報で報告した実規模ガラス固化体の360日間の浸出試験結果と比較すると、クラック表面の変質層の厚みは同程度であり、90日以降の浸出速度はそれまでの平均浸出速度よりも更に小さいことが示唆された。3つの試験条件において、クラック部の表面変質層は、動的条件 静的条件 ベントナイト共存条件の順に厚く、クラック部の液交換が僅かながらもこの順に大きいことが推察された。観察されたクラック部での浸出抑制現象は、高S(ガラスの表面)/V(溶液の体積)環境におけるSi成分の溶解度による溶出制限効果によって定性的に説明することができた。

報告書

実廃液ガラス固化体の$$alpha$$加速試験(2)物性評価試験(動燃ー原研共同研究)

斉藤 誠美; 山田 一夫; 北野 光昭; 黒羽 光彦; 清宮 弘

PNC TN8410 92-056, 43 Pages, 1992/03

PNC-TN8410-92-056.pdf:3.74MB

高レベル放射性廃液ガラス固化体の放射線に対する長期耐久性について知見を得るため、原研動燃共同研究によるアルファ加速試験を実施した。再処理工場の高レベル放射性廃液を使用してSUP244/Cmを添加したガラス固化体を作製し、アルファ線による放射線の影響を加速し、所定の経過年数に相当したガラス固化体の物性評価試験を行った。試験に使用したSUP244/Cm添加実ガラス固化体の成分分析の結果、SUP244/Cmの濃度及びガラス組成はほぼ目標どおりであることが確認できた。この試料を使用して所定の経過年数に相当したガラス固化体の物性評価試験を行った。光学顕微鏡及びEPMA観察の結果、加速年時で約1万1千年相当時においてもクラックの発生は見られなかった。また、約6千年及び1万1千年相当時における浸出試験により得られた浸出率はこれまで高レベル放射性物質研究施設において同条件で行った浸出試験結果と同オーダの値であった。これらの結果から、高レベル放射性廃液ガラス固化体は約1万1千年相当時においてもガラス固化体の物性に著しい変化は見られず、放射線に対して長期間にわたり耐久性を有することが確認できた。

報告書

海外出張報告書-米国ブラウン大学化学部における在外研究

河村 和広

PNC TN8600 92-001, 86 Pages, 1992/01

PNC-TN8600-92-001.pdf:4.7MB

米国ブラウン大学化学部Aaron Wold教授の研究室で,噴霧熱分解法を用いシリコン板上に酸化ジルコニウム膜を付ける実験を行い,膜特性を評価した。噴霧熱分解法の特徴は超音波振動で原料溶液を霧化させるため原料の揮発性に関係無く炉内へ原料を供給でき,大気圧中比較的低温(500$$^{circ}C$$程度)で熱分解させることができるとともに緻密で良好な特性を持った各種の膜を作製できることである。本研究では,原料溶液としてジルコニウムアセチルアセトネートのエチルアルコール溶液を使用し,熱分解後シリコン板上で成長した非晶質膜を酸素中で焼成(800$$^{circ}C$$)し,結晶化させた。膜付け,焼成のプロセスを繰り返すことにより厚膜を作製した。原料中の不純物問題,均一な膜付けのための最適条件探し,膜の割れ問題,原料供給部の管閉塞など数々の問題を解決し,最高3$$mu$$mの膜割れの無い均質な膜を作製できた。一年間の研究生活を通して習得した事項としては,1徹底した再現性の確認,2一歩一歩研究を進めていくやりかた,3産業界のニーズをとらえた研究テーマの選定,4論文化を念頭においた実験の進め方,5研究・発表の指導法,6研究コストの認識などがあげられる。材料製造技術としては,膜付け技術を習得することによりバルク材料に無い耐熱性,耐食性をもった材料の開発,廃棄物処理法への適用などを検討できるようになり,幅広い技術分野を見渡せるようになった。また二次出張(米国原子力学会,米国材料学会)では,アクチニド回収・核変換技術開発,処分技術開発の現状を知ることができた。米国で生活して米国を内側から知れただけでなく,日本についても再認識できた。また同じ研究室にいた中国人,韓国人と接することでアジアを知るきっかけともなった。これらの経験を今後の研究開発,生活に生かしていきたいと思う。

報告書

Effects of Noble Metal Elements on Properties of Simulated Vitrified Products for High-Level Liquid Waste

五十嵐 寛; 河村 和広; 高橋 武士

PNC TN8410 91-247, 29 Pages, 1991/12

PNC-TN8410-91-247.pdf:0.8MB

模擬高レベル廃棄物固化ガラスの粘性および電気抵抗に及ぼす白金族元素の影響について調べた。白金族元素は廃棄物中に核分裂生成物成分として含まれるもので、Ru、RhおよびPdからなる。粘性は回転式粘度計で、電気抵抗は二電極式測定装置により測定した。温度は約500$$^{circ}$$Cから1200$$^{circ}$$Cまで変化させた。白金族元素が高濃度のガラスの粘性は非ニュートン流体挙動を示した。ルテニウムを10%含有する場合、他の白金族元素の多少にかかわらず、ガラスの粘性は白金族元素を含まないガラスに比べ3$$sim$$7倍高かった。これは主としてRuO2によるものであった。RuO$$_{2}$$を15%含有するガラスの電気抵抗は白金族元素を含まないガラスに比べ1/7から最大2桁低下した。電気抵抗の低下に対しては白金族三元素が寄与していると考えられた。

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